Thursday, July 2, 2009

jazztokyo.com/live-report



















http://jazztokyo.com/live-report/v222/v222.html

少し遅れたが、去る5月24日に行われた“サン・ラ=アーケストラ”によるマーシャル・アレン(1958年入団)の85歳誕生日を祝ったコンサートを紹介したい。「一度は、見ておかないと」程度の軽い気持ちで出かけたのだが、期待以上に満足させてくれた“楽しい”コンサートだった。

アレンは、サン・ラが、1993年に「宇宙に帰った」後を引き継いだジョン・ギルモアが他界した1995年よりアーケストラのディレクターを務めて現在に至っている。

コンサートが行われた“Johnny Brenda's”(www.johnnybrendas.com)は、ジャズというよりロック・クラブで、彼らの本拠地フィラデルフィアにある。勝手に黒人中心の客層を想像していたが、実際は八割強が白人だった。年齢層は、大学生ぐらいから中高年まで、幅広かった。

$2でオーダーした、味の薄い地ビールを飲みながら待っていると、ギッシリと楽器が並べられた余り大きくないステージに、続々とメンバーが登場。現アーケストラのラインアップは流動的な様であるが、このコンサートは以下のメンバーで行われた:

Marshall Allen - alto sax, flute, Electronic Valve Instrument (EVI) 
Yah Yah Abdul-Majid - tenor sax
Knoel Scott - alto sax 
Danny Ray Thompson - baritone sax 
Fred Adams - trumpet 
Michael Ray - trumpet
Cecil Brooks - trumpet
Dave Davis - trombone, french horn, tuba
Farid Barron - keyboard 
Dave Hotep - guitar
Juini Booth - electric bass
Bill Davis - acoustic bass
Wayne A. Smith, Jr. - drums
Lamont Smith - conga drum
Elson Nascimento - surdo drum

今では「伝説」となっている1988年日本初公演以降に参加したメンバーに混じって、ビル・デイビス(1962年入団)、ダニー・トンプソン(1967年入団)、ジュイニ・ブース(1967年入団)等のベテラン勢も健在だ。

マネージャーのグレッグ・ドゥラスドウ氏のご好意により以下のセット・リストを入手する事ができた:

第1セット

Take Off
Planet Earth
Dreams Come True
Prelude to a Kiss
Discipline 27-II
Sometimes I'm Happy
East of the Sun, West of the Moon
Millennium
Space Walk
Angels & Demons at Play

第2セット

Improv Opening
In-B-Tween
Body & Soul
Way Down Yonder in New Orleans
Love in Outer Space
Blue Set (with Happy Birthday to Marshall)
Reflex Motion
When You Wish Upon a Star
Interplanetary Music
Fate in a Pleasant Mood
We Travel the Spaceways

一般的なアーケストラのイメージに近いノイジーな前衛系やファンキーなスペース・ジャズの他、スインギーなスタンダード、シットリとしたバラードがバランス良く配列され飽きさせなかった。しかし、選曲の面白さ以上にバンドの“イキ”の良さが印象に残った。そして、マーシャル・アレンの統率力や「本当に85歳?」と疑ってしまうほどの“ミズミズしい”演奏やステージングも素晴らしかった。

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